撮影するときにいろんなf値がありますけれど、これって何を基準にすればいいんですか?
例えばおいしそうなパフェがあるお店に行ったときに、周りの装飾もすごくかわいいけれどパフェより目立たせたくなかったらぼかすよね?その撮影では『パフェが主役』だから、それ以外が目立ったら主役が変わって撮りたい写真の意味が変わってくるからだよ。
確かにそうですね・・・。パフェ以外がドンっと写っていたらどれが本当に見せたいものかわからなくなりますね。
今回は撮影によって選ぶF値についてふれてみよう。
f値は撮影するものによって変える
私は前職の時にハウス撮影で子供の写真を多くとっていました。
その時は会社の規定もあって、使うf値は基本的にf2.8かf4、複数人数で撮るときはf8かf11でした。
それもあって、ポートレートを撮るときもそのまま使うことが多かったです。
しかし、これはあくまで室内という光源や光の種類が変わらない室内だけの話。
野外での撮影では全く意味が違うものになりました。
ハウス撮影の感覚のまま外で撮影をした時、不必要に被写体の周りがぼけていき、さらには被写体の体でもピントから離れているところがぼけ、仕上がり的にはあまりよくありませんでした。(本人は気づいていなかったけれど・・・)
その時、f値の重要性を感じました。
自分が思っている以上に太陽の光が強いことや、f値やISO、SSのバランスを考えていませんでした。
それからf値でボケ感を意識するようになりました。【何のためにボケさすのか】、結構重要です。
f1.4~2.8|大きく周りをぼかしたいとき 暗いところを手持ちで撮影したい
f1.4~2.8は一眼レフで設定できるf値としては一番小さい数字の部類に入ります。
ボケ感も大きくなるので、より被写体に注目を集めたいときや余計なものをはっきりと映したくない場合に有効といえます。
そして、ボケ感以外にも比較的暗いところで撮影をするときにも光をたくさん増やせるので、暗いところを手持ちで撮るときにも有効です。
ただし、キットレンズの場合はf2.8以下のものはあまりなく、f3.5~の場合が多いです。f2.8以下を扱ったレンズになると高級レンズや、比較的手に入りやすい単焦点レンズなどは安くてf値の小さなレンズもあるので使ってみるのもいいと思います。
f4~5.6 | シャッターチャンスを優先する
大体のレンズに備わっているf値になります。
f値を大きくできることと、ボケ感はf値が小さいものには勝てませんが、シャープさを融合するには最適な絞り値になります。
撮影種類によっては、ボケ感は少しでシャープに仕上げたいときなどに使いやすいf値のあたりだと思います。
よほどの撮影環境(光が全くない)でなければ、手振れの心配も少ないです。
シャッターチャンスを逃したくないけれど、仕上がりはシャープさを出したいときに有効です。
f8~11 |風景など全体をシャープにしたい
f8~11はボケ感を出さずに、全体をはっきりと写すシャープさを出したいときに使われます。
例えば風景写真。
どこか一か所がシャープであとはボケているよりかは空間を切り取りしているので、全体をはっきりと撮影したくなります。
取り込む光の量はかなり少なくなりますので、手振れが起こりやすくなります。なので手振れを起こさないように三脚を使ってカメラを固定するとぶれの少ない写真に仕上がります。
f14~22 | 光芒を出したい、ボカしたくない
プロの方や夜の夜景の撮影をされる方の写真を見ると、ライト光源の部分に星のような光芒が出ていることがあります。
(見本写真なくてすみません・・・。夜景はあまり撮らないもので・・・。)
それは偶然撮れたものではなく、意図して撮影されている写真といえます。
光芒ができるのはレンズの中に入っている『羽』の部分が関係してきます。
この羽はレンズによって何枚入っているかは変わりますがそれだけではなく、SSやISO感度のすべてをコントロールして光の破線ができるようにしています。そして手振れが起きやすいので前もって三脚を用意しているなど、緻密に計算された写真といえます。
ある程度f値やSS、ISO感度などを理解していることと、どういう写真を撮りたいのか?をイメージしていると撮影できるようになります。
まとめ
いかがでしたか?
f値と言っても幅がたくさんあり、どのようなものをどういう風に撮るかによって使うf値は全く違います。構図や何を撮るかということも大事ですが、どういう風に表現したいか?も意識するとまた楽しい写真ライフがおくれるようになりますよ♪
f値の選び方は
- f1.4~2.8は大きく周りをぼかしたいとき 暗いところを手持ちで撮影したいときに使うとよい。
- f4~5.6はボカしはそこそこで、少しシャープな写真が撮りたいときに使うとよい。
- f8~11は風景写真のような全体をはっきりと写すシャープさを出したいときに使う。
- f14以上は光芒などの表現を意図して撮影されてしたいときに使う。
です。
基本写真を撮るときのf値は何を使っても間違いではありません。
しかし、そのf値でどんな表現をしたいのか?さえ、自分の中ではっきりとしていたらいいと感じます。
ポートレート撮影でも周りをぼかさずにシャープに出したい『意図』がきちんとあれば、人が何と言おうとそれでいいのです。
ですが、いろんなf値があるのでどんな違いがあるのか、自分の目で確かめるのもまた楽しいといえます。
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