ときどき写真を見ると、撮った人がこんな感じの時に撮ったのかな~って思える写真を見つけることがあるんですよ。
例えばどんな感じの写真だったの?
見た写真はご飯の写真だったんですよ。でも、よく見ると、撮った人の向かい側に誰かいて一緒に食べているのか、もしかしたら旅先での写真なのかな?って。一枚の写真なのにいろんな想像をすることが出来たんですよ。
それは写真のストーリー性を感じたんだね。
写真のストーリー性?
そう、ストーリー。今日は写真のストーリー性についてふれてみよう。
写真にストーリーはあるのか?
上の写真は雨が降った時の桜を撮影しました。
よく見る桜の写真と言えば、青い空・ピンクや白い花びら・満開の桜・春の到来をイメージされることが多いと思います。その写真を見ると、ワクワクするような明るい気持ちになる方が多いのではないでしょうか?
ですが、この写真ではそんなイメージとは違い、白やグレーに近い空・満開の桜だけれども雨が滴っていて、桜=ワクワクする気持ちにはなりづらいと思います。
あなたはこの写真をみて、どう感じましたか??
写真には撮った人の心情が現れる
撮影するときに思う事。
- 思い出として残したい
- つながりを感じたい(友達や親・きょうだいなど)
- 時間を切り取りたい(動物や子供の成長など)
- 表現したい(自己表現)
- 自身の成長(写真をもっと上手くなりたい)
という事が多いのではないでしょうか?
ですが、いずれも『撮影する』という行為は同じでも、その心情は違っていると思います。
そして、その心情には正解はなくどんな心情でもいいと私は考えます。(まぁ人様に迷惑をかけなければ・・・ね)
ちなみに、先ほどの桜の写真を撮った時の私の心情は、毎年の桜と大きく違っていました。
今までは【桜=ワクワクする・春を感じる】という気持ちが当たり前だったのですが、この時は『そんな桜が悲しそうにしている写真が撮りたい』と、思ったのがきっかけです。珍しく雨の中カメラを持って撮影しに行きました。【雨=悲しい・寂しい】という負の気持ちがあったからです。
写真にストーリー性を出すには?
では、本題になる写真のストーリー性はどのようにして表現されるでしょうか?
私の場合は以下の3つでした。
- 構図
- 光の質
- 明るさ
構図
写真のストーリー性での構図は、主役(被写体)がどの位置にいるか?全体を撮るのか・アップなのか、ポジション・アングルなどで大きく変わると思います。
それぞれの組み合わせが違うだけで印象が変わり、与えたいイメージが違ってきます。
光の質感
光と質感って何?という声が聞こえてきそうですが、光にも質感があります。
簡単に説明すると、『柔らかい・堅い』です。
余計にわかりづらくなったらごめんなさい・・・。
例えば夜の外灯をイメージしていただくとわかりやすいと思います。
暗い夜道に一本の外灯があり、下を通ると影は薄っすらで人の輪郭もぼんやりしたように映ります。
しかしその外灯からだんだんと遠ざかると、次第に影の色は濃く、より輪郭がはっきりしてきます。特に光の質感はこの影が薄っすらしているか・はっきりかによって、ふわっとした印象かかっちりとした重い印象かを表現します。
明るさ
明るさについては光の質感にも少し似ているかもしれませんが、こちらは写真全体の明るさと思ってもらえたらと思います。
例えば、人が全力で笑っている写真をみて多くの人は『この人は楽しそうだな』という印象を持つと思います。それと一緒で明るい光で撮影された写真をみて、この人は泣いていると思う人はあまりいないのではないでしょうか?
明るさは感情を表現しやすいです。
明るい=元気・ワクワクなど
暗い=悲しい・寂しいなど
表現したい感情がどの明るさが近いのかを考えるといいと思います。
まとめ
いかがでしょうか?
【写真のストーリー性】とあまり聞きなれないキーワードですが、その場にあるものをそのまま撮影するのを卒業しようかな・・・と思っているならば、ぜひ写真のストーリー性に目を向けていただければと思います。
写真のストーリー性とは、
- 写真にもストーリーはある
- 写真には撮った人の心情が現れる
- 写真のストーリー性は、構図・光の質感・明るさで表現できる
何気ない日常を切り取った写真にも、撮った人の心情は入っています。もし少しの余裕があるならば、他の人の写真を見たときにこの人はどんな気持ちだったんだろう?と考えてみてはいかがでしょうか??
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